オーディオ環境を考える

 クリスマスプレゼント何がいい?ときかれて、今欲しいもの、買い換えたいもの・・・と考えておもいついたのが最近調子の悪いCDデッキの買い換えだった。
 今使っているのはTASCAMのCD-RW700というデッキ。いまから約十年前、下手糞ながらDTMなんぞをやっていた時期に買った代物。あのころは機材買うのが最大の楽しみで、暇さえあればサンレコの広告とかを見ていた・・・で、渋谷のSound Likeで確か5万くらいで買ったのだった。
 当時はまだPCで2Mixマスターを作るということをしていなく、DAT(!)があくまでマスターだった。PC上のデータをマスターにするのはHDDクラッシュとか安全性の面で云々・・・みたいな記事に踊らされてたのかもね。で、DATからデジタルでCDにすぐ焼ける&コストパフォーマンス的にも優れていたこのプレイヤーを最終的に購入した。買ってから気づいた欠点は、再生中の回転音がうるさいw慣れたけど。

 で、最近になってCD-Rが読み込めなくなると言う状態が続いているので、そろそろ買い換えの時期かなぁと漠然と思っていた。いい機会なのでオーディオの環境自体を考え直してみるのもいいかもしれない。
 現在のシステム(というほどのものじゃないけど)は、PC(VAIOのノートとM-Audio FireWire410)・シンセ(NordLead3、Roland XV5050)、それにCDデッキ(TASCAM CD-RW700)をMackieのアナログミキサーにつないでミキサーのマスターアウトをKRKのV4(アクティブスピーカー、初期型)に突っ込んでいる。
 5〜6年変わらないこのシステム。でも自分の生活のなかでの再生状況は大きく変わった。

 まず、シンセを立ち上げることがほとんどない(涙)。テレビやDVDを視聴するためのPCからの出力もステレオアウトで事足りる。つまり16CHのミキサーを間に挟む意味がまったくない・・・。むしろ電源入れなきゃいけないから億劫だったりする。
 しかしスピーカーとサウンドカードに不満はないので代えたくない・・・となるとマルチINPUTのミキサーかセレクタが必要になるわけで。ではスピーカーを諦めるか。そうすっとスピーカーとアンプを買わなきゃいけなくなるわけで、コストがかかる。外部入力が充実したミニコンポを買う?安上がりだけどないな〜。
 ではサウンドカードでの外部出力を諦めてPCでの再生は内臓スピーカー一本にするか。音楽や映画を視聴するときに、音のクオリティが全然違うのでそれはありえない。

 そもそもCDをCDプレイヤーやコンポでなくPCもしくはiPodでの再生のみにする、という選択肢もある。

最も優れたCDプレーヤーを、お約束通り、ここに「公示」します。
(中略)
■CDプレーヤーの最終回答(公示)

これにはさすがに、唖然とされるかもしれません。

アップルコンピューターの販売する、iPodが、それです。
(公示)最も優れたCDプレーヤーは、iPod/iPhoneです。歴代史上最強CDプレーヤー

こんな記事もあることだし。ただ、この記事でも“取り込みは非圧縮で”とある。今家にあるCDをすべてwavで取り込むとなるとかなりの手間がかかり、HDD容量も必要だ。iPod touchの16GBなんぞではとても足りない。そもそもこの記事が何か・・・すなおに信用できない・・・。

 人間が処理する情報のうちの70%は視覚だという。目に見えない“音”の感覚というのはものすごく不確かだ。どこで読んだか忘れたが、超高級といって差し支えないシステムと、一般的なリスニングシステムのブラインドテストで一般的なほうが被験者の支持を得た、というデータもあった。

 ということはですよ。つまり。結局のとこ。見た目でもなんでも、気に入ったモノを気に入った環境で使うってことが少なくとも個人で聞くオーディオにとっては一番大事なポイントなんだよね。思い込みとかその時の気分がものすごく作用するってことだと思うんですよ。
 その影響ってのは、インピーダンスのマッチングだとかS/N比だとか伝送損失だとかよりもよっぽど大きい。所詮人間の感覚ってモノは数字では計れない“愛すべきテキトーさ”に負うところが大きいんじゃないかと。まあ素人は思ってしまいますよね。それでいいんじゃないかと思う。
 なので部屋にふつりあいなほどオサレで無骨なプレイヤーを、探そうと思う。ちょっと前のReal Designにいいのがのってたんだがなー